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小沢氏側への裏献金 鹿島、下請けに指示か 水谷建設に「あいさつ行け」(産経新聞)

 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」が平成16年に購入した土地をめぐる疑惑。東京地検特捜部は土地代金4億円の原資に国発注の胆沢(いさわ)ダム工事に絡む裏献金が含まれているとみて、元請けの大手ゼネコン「鹿島」(東京)を捜索するなど捜査を進めている。中でも下請けの「水谷建設」(三重)側が供述した裏献金1億円のうち16年の5千万円が原資となったことは証拠上堅いとみている。事実なら水谷側はどういう経緯で裏献金を渡したのか−。

 関係者の取材からは、談合を仕切る鹿島とその背後に潜む小沢事務所の存在が、不透明な金の動きの背後に浮かんでくる。

 「小沢事務所から『違う業者にしろ』と言われるかもしれない。あいさつに行った方がいいですよ」

 水谷建設の幹部は平成15年ごろ、仙台市にある鹿島の東北支店幹部から、こう言われたという。

 小沢氏のお膝元、岩手県奥州市の胆沢ダム工事の受注を目指していた水谷建設は、そのころまで、工事受注できるよう営業活動を鹿島に対して行っていた。

 胆沢ダム工事を含む東北の公共工事では、18年の談合決別宣言まで長年にわたり、ゼネコン間の談合で受注業者が決められていたとされる。仕切り役が鹿島の東北支店元幹部だった。特捜部は13日、この元幹部の自宅も捜索している。

 あるゼネコン関係者は「下請けがまず公共工事受注のためにやることは元請けヘの営業」と語る。

 水谷側も鹿島など大手ゼネコンへの営業を済ませ、ほぼ受注できると見込んでいたという。ところが、鹿島の元幹部の一言を受け、水谷幹部は小沢事務所を訪れた。だが、陸山会会計責任者だった小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規被告(48)=公判中=に「来るのが遅い」と言われたという。

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 胆沢ダムについては、地元公共工事の中でも「特に小沢事務所の影響力が強い」という評判があった。

 水谷幹部は「受注の邪魔をされたくない」との思いから、大久保被告ら小沢事務所との関係を深める必要があると考えたようだ。手段の一つが、東京・向島の高級料亭での接待だった。

 複数の関係者によると、15年夏ごろから、月1回ペースで接待攻勢がかけられ、小沢氏の元私設秘書で陸山会会計事務担当だった民主党の石川知裕衆院議員(36)が同席することもあったという。

 そして16年、水谷幹部は大久保被告から裏献金の要求を受けたとされる。

 「工事を受注するときに計1億円を持ってきてもらいたい」

 その後の裏献金授受の状況を、水谷元会長の水谷功受刑者(64)=脱税事件で実刑確定=や、水谷幹部らが特捜部に、詳細に供述しているという。

 これらの供述によると、水谷幹部は、16年10月に鹿島などの共同企業体(JV)が胆沢ダム工事の一部である「堤体盛立工事」を受注した約2週間後、東京都内のホテルで石川氏に5千万円を、17年3月に大成建設のJVが「原石山材料採取工事」を受注した翌4月も同じホテルで大久保被告に5千万円を渡したとされる。

 結局、水谷側は両工事の下請けに入り、計数十億円分受注していた。水谷側は特捜部に「裏献金は工事受注の成功報酬」と供述したとされる。

 ただ、大久保被告と石川氏は特捜部の任意聴取に、水谷からの裏献金授受を全面的に否定している。

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 一方、胆沢ダム工事を受注した別の下請け業者は「下請けが単独で裏金を小沢事務所に持っていくことはない」と証言している。

 特捜部も水谷側の1億円は、小沢事務所から直接要求されたレアケースとみている。その上で、他の下請け業者の多くが、鹿島などゼネコンからの指示を受け、小沢事務所に裏献金を提供した疑いがあるとみて、工事を受注したゼネコンや下請けの聴取を続けている。

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